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「俺は式神を手に入れた記憶はないんだが…。というか、式神ってなんだよ?」
「式神というのは、その対象者、ここではあなたの守護霊みたいなもの。あなたを霊的な害から守るために存在するの」
「その話、長くなる?」
俺は時計を確認する。
「詳しいことはあとで、聞かせてくれ。取り敢えず、一時間目が始まるから、学校に行かせて。カラス姿になってベランダまで行ってくれれば、そこで話を聞くから。俺の席は窓際だから、どこにいるかは、分かるだろ?」
彼女は頷く。
「でも、私が見えるのはなぜ?」
「ああ。霊感なんてないはずだが、確かに見えるよ」
俺はそう言って走り出す。次に振り向いたときには、彼女はいなくなっていた。
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