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時は流れて…
10月27日の朝9時半頃のことであった。
場所は、横須賀市久里浜にある警察署にて…
東名高速道路の本線上で事故を起こした張本人の男・山尾こうすけ(23歳)は、8年間にわたって家出したすえに警察署に保護された。
こうすけは、中学を卒業してから8年間にわたって、知人宅を転々として暮らしていた。
しかし、家出を続けて行くことに限界を感じたので、自暴自棄におちいっていた。
だから、警察署に保護された。
こうすけは、7月27日に発生した東名高速道路での多重衝突事故を起こす前に横浜市内で事故起こしたワゴン車を盗んで車を乗り回していた。
事故を起こした後は、そこら中を逃げ回ってばかりいた。
こうすけは、職員が『犯罪に関わる物品がなかった…』と言うたので、シャクホウされることになった。
しかし、こうすけは『福岡県の家に帰るのはイヤだ!!』と言うていた。
職員は、茨城県古河市横山町にある実父の家に電話をかけて、家族に迎えにきてもらうようにと伝えた。
こうすけは『茨城県の家もイヤじゃ!!』と言うた。
しかし、職員は『わがまま言わずに実の親のところへ帰りなさい!!』とこうすけに怒鳴りつけた。
こうすけの横にいた別の職員は『実の親は温かく迎えてくれるから大丈夫よ。』とこうすけにやさしく声をかけた。
それから7時間後のことであった。
警察署に実の父親の長兄・はるひこ(40歳・管理職)とこずえ(38歳)の夫婦が迎えにきた。
この時、はるひこがひどく激昂(げっこう)した。
そのような状況では、こうすけを温かく迎えることはできない。
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