第2章

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見かねたように派手な赤髪の生徒が 隣の机を蹴った。 「呼んでる」 「あ?」 「出欠」 他の生徒の二倍はあるような奴の後ろの席。 机に突っ伏してもう一名いたんだ。 「――ああ、はい」 寝ぼけた声を出して カン・テヨンがおずおずと手を上げた。 僕は思わず 身を乗り出して彼の顔をのぞきこんだ。 「カン・テヨン?」 そこにいたのは 眼鏡をかけ髪はボサボサの 「はい」 猫背の冴えない男だった。
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