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昼休み――。
「先生」
思ったよりずっと早く
待ち人はあちらから僕の前に姿を現した。
「君はっ……」
職員室に戻る階段の踊り場で待ち伏せていたのか。
いまだあの日のテヨンとは判別できない男が
「裏階段から屋上に来て――待ってるから」
すれ違いざま僕の耳元に囁く。
「……」
僕が答える前に
「早く行こうぜ~腹減ったよ!」
昼飯を買いに向かう一団が階段を埋め尽くし
彼はひっそりと姿を消していた。
(裏階段から屋上に――)
考えている余裕はなかった。
僕は慣れない校内を駆け出した。
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