第2章

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頭の上でゴミ箱が逆さになり。 大歓声の中 中身が盛大に降ってくる。 黒板には小学生みたいな字で 『ようこそ!念願の男子校へ』 ご丁寧な挨拶。 卑猥な絵と差別用語、スラングの類がわんさか。 「やべっ。先生、可愛いじゃん!」 「マジ、俺抱けるよ?」 正直 想像以上に悲惨でえげつない歓迎で。 「――泣いて帰ると思った?」 だけど 僕はこう見えて案外打たれ強い。 「こんなことしたら泣いて帰るとでも?」 お世辞にも男らしいとは言えない見た目から 中身まで軟弱だと思われているが 昔から根が図太いのだ。
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