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仕事を終えて、アパートに戻り、冷蔵庫から冷えたお茶を出した。
コンビニで買った弁当を温めて、テレビをつける。
今夜も画面の中の梶本は、疲れた顔で笑っていた。
軽快な司会に乗せられるように、饒舌なトークが繰り広げられる。
「じゃあ、続いては…、リオン!」
弁当を食べながら、上目遣いに画面を見た。
トークの内容に驚き、箸の間から、ご飯がこぼれ落ちた。
箸を置き、画面に釘付けになる。
梶本の告白に、震えと涙が止まらなかった。
「嘘だろ?こんなの…。」
嬉しさよりも、この後の梶本の立場を思うと、焦りと怖さに、押し潰されそうになった。
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