208人が本棚に入れています
本棚に追加
今までと違うのは、抱きしめる向きが変わった事。
梶本と向かい合って、梶本の胸に抱かれて眠る。
ひと欠片も存在していなかった、暖かな愛情が、俺達の間にある。
「温かい…。利和、こっち向いて。」
そっと触れた唇。
「お休み、いい夢、見てね。」
そう言って、静かに寝息をたてる。
オレンジの月明かりに照らされた寝顔を、幸せを噛み締めながら、飽きる事なく眺めていた。
ーおしまいー
最初のコメントを投稿しよう!