~hazuki Side~

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~hazuki Side~

「橘さん?昼までは居たみたいだけど…。帰ったんじゃない?」 「…そっか。分かった。ありがとう。」 ちょっと!迎えに行くって言ったのに、何で居ないの!? 瀬菜のバカっ!!! 瀬菜の教室を離れ、ブツブツ文句を言いながら、昼間、瀬菜と会った場所に向かう。 昼まで居たってことは、あたしと話したのは、既にお昼休みの後の授業だもん。 あのまま、あそこで授業サボったに違いないっ!! 靴を履き変えて、中庭に向かうと、案の定、あの場所から少しも移動してない瀬菜が居た。 「ちょっと瀬菜っ!教室に迎えに行くって言ったのに、居ないなんてヒドイよっ!」 瀬菜の前で仁王立ちして、怒ってみるけど、反応がない。 …って、アレ?もしかして、寝てる? しゃがみ込んで、瀬菜の顔を覗くと、イヤホンしたまま、寝息までたてて、気持ち良さそうに寝てた。 …ぅわー、寝顔、超かわいいっ…。 やっぱり神様は不公平だっ! ちょうどいい具合に西日に照らされてるから、なんか絵になってるし。 何となく、魅入ってしまって、顔にかかった綺麗な髪を掃うと、瀬菜は少し身じろいで、切なそうな顔をした。
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