6人が本棚に入れています
本棚に追加
~hazuki Side~
「橘さん?昼までは居たみたいだけど…。帰ったんじゃない?」
「…そっか。分かった。ありがとう。」
ちょっと!迎えに行くって言ったのに、何で居ないの!?
瀬菜のバカっ!!!
瀬菜の教室を離れ、ブツブツ文句を言いながら、昼間、瀬菜と会った場所に向かう。
昼まで居たってことは、あたしと話したのは、既にお昼休みの後の授業だもん。
あのまま、あそこで授業サボったに違いないっ!!
靴を履き変えて、中庭に向かうと、案の定、あの場所から少しも移動してない瀬菜が居た。
「ちょっと瀬菜っ!教室に迎えに行くって言ったのに、居ないなんてヒドイよっ!」
瀬菜の前で仁王立ちして、怒ってみるけど、反応がない。
…って、アレ?もしかして、寝てる?
しゃがみ込んで、瀬菜の顔を覗くと、イヤホンしたまま、寝息までたてて、気持ち良さそうに寝てた。
…ぅわー、寝顔、超かわいいっ…。
やっぱり神様は不公平だっ!
ちょうどいい具合に西日に照らされてるから、なんか絵になってるし。
何となく、魅入ってしまって、顔にかかった綺麗な髪を掃うと、瀬菜は少し身じろいで、切なそうな顔をした。
最初のコメントを投稿しよう!