~sena Side~

1/3
前へ
/37ページ
次へ

~sena Side~

一体コレはどういう事だよ? 次から、次へと聞いてないことだらけじゃんか。 葉月の言葉を交わしながら、俺は靴を履き替えていて、 ふと、目線を上げたら、校長室の前で、笑う彼が目に入った。 一瞬、まだ夢の中なのかと思う程で…。 …何で、雅希さんが、この世界に存在してるんだ? 何て言うか、開いた口が塞がらないとでも、言おうか。 ホントにア然で…。 親父の考えてることが分からなくて、ムカつく。 だって、ここに居るのは、未夢さんの精神なのに、いくら記憶をいじってたとしても、あまり刺激しない方がいいのに…。 何考えてんだよ? もしも、万が一でも、雅希さんをみて、未夢さんの記憶が葉月に戻れば、余計、混乱するかもしれない。 それだけ、未夢さんにとって雅希さんは大きな存在だったのに。 俺が一番よく知ってる。 「瀬菜!待って!」 ハッとして、葉月の声に振り返ると、いつの間にか数メートル後ろで、葉月が息切れしていた。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加