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時が過ぎるのは
はやいものだね。
こんなに
早く終わりが
来るなんてね
「はぁ~。」
詩の続きを書いていた手を止めて溜息を吐いた。
この詩を、未夢に、直接唄って聴かせることは、
おそらく、ない。
きっと、
僕は
もうすぐ、死ぬから。
こんな、病院の片隅に追いやられて、安静第一の病院内で、ギターが弾きたいって我が儘が通ってしまうなんて、おかしい。
誰も口にはしないが、「死」が迫って来ているんだと、嫌でも悟ってしまう。
それに、自分の身体の事は自分でよく分かる。
だから、
この唄を
最期に…。
ごめんね。未夢。
約束は果たせそうにないけど、
君と共有した時間は
とても大切なもの。
君を
泣かせてしまうこと
分かってたけど
我が儘な僕を
許してほしい。
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