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~hazuki Side~
…唄が流れてる…。
何だか懐かしい声。
どこかで聴いた事あるようなメロディー。
ストレートで綺麗な髪が風に靡いて…。
遠くてよく分からないけど…泣いているように見えた。
『あなたは誰?』
「お前の担任の小日向だが?」
「え?」
ふと目を開けると、…教室?
って、今授業中じゃん!!
あたしってば、寝ちゃってた!?
「俺の授業で堂々と居眠りとは、いい度胸だなぁ。松永。」
「ぅわっ!ぃや、すみませんっ!!」
やばい。
昨日、遅くまでラジオ聴いてたから、あんまり寝てなかったんだ。
しかも、苦手な数学で、尚更、眠気を誘って…。
ぅわ~、よりによって、小日向先生の授業で、やらかすとは……。
ここは、とりあえず…。
「すみません。顔洗って、目を覚ましてきますっ!」
逃げるが勝ち。
小日向先生に、会釈をして、そそくさと教室を出た。
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