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3 中年
「中年って何歳ぐらいのことを言うのかしら」
「え。どうだろ?」
「私が高校生ぐらいの頃は二十代半ばはもう中年って言っていた気がするのだけれど」
「んー。そうだったかもね」
「たぶん、今の二十代半ばに中年って言ったら皆怒るでしょうね」
「そうだねー。二十代半ばってまだ全然若い印象だよ。それに二十代半ばで中年って言ったら私達ももうすぐだしね。あー。でもあれかなー。私のお母さんが私を産んだのって二十一歳だったから、二十代半ばって言うと私も小学生に上がる頃かー。そう思うとねー」
「時代の流れによって認識が変わってきているのね」
「そうだろうね」
「なら、私達の基準で中年の枠を決めましょう」
「どうして?」
「私とスミちゃんは友達だからよ。友達っていうのは世にもくだらない話を無駄にするような関係でしょう?」
「まぁ。間違ってはいないと思うけどね」
「中年の特徴というとダジャレかしら」
「それは中年というかおじさんの特徴だよね」
「そもそもどうしてダジャレは嫌われているのかしら」
「んー。面白くないからじゃないの? 上司のおじさんが面白くないダジャレを面白いでしょって顔で言われると無理に笑うのが辛いし」
「そもそもダジャレって言うのは子供のものなのよ」
「そうなの? ダジャレって言うの言葉を覚えたての子供が言葉の音の関連性を見つけて面白がって言う者なのよ。大人になってからはその音の繋がりを見つけても理性で押さえて言わなくなっているのよ」
「へー」
「理性っていうのは前頭葉で管理している物だから、脳が疲労すると理性を司る前頭葉の働きが悪くなってダジャレを言うのを我慢できなくなるのよ」
「ダジャレって疲れてる印なんだねー。そう思うとちょっと許せるかも」
「ただ単に言いたい人と、言われて困っている顔を見て喜んでいる人もいるけどね」
「見も蓋もないなー」
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