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「プリャァー!!!」
住民の1人が私の真上を滑空する。
「うわぁー!!?」
プリャァー!プリャァー!!
という叫び声が町中から聴こえてくる。
もうこの街はダメだ!
必死に、飛び交う住民達を避け、山道に入る。
プリャァー!プリャァー!プリャァー!
と言う叫び声が、山の入り口に集まっているようだ。
だが、上がってくる気配はない。
まさか、入ってこれないの?
私は、ほっとした様子で腰を下ろし、一休みをする。
一体あれはなんなの?
尻を突き出し、プリィープリィと叫ぶ民衆に脅威を感じる。
1人なら、馬鹿なの?で済む話だがこれだけ集まればそれは…いや、ここが安全だと思えば滑稽だ。
私の背後には山の山頂に向かう広がっている。
「山頂……。
そういえば、山頂まで行った事がない。」
草子と来た地蔵は山の中腹。
この村ではその先には行ってはならないとされていた。
忌子が祀られており、いけば祟られると言う伝承がある。
唯一立ち入り出来るのは、祟りを抑えていると言われる霊媒師の末裔だけとされている。
村の掟は厳守とされていた。
「掟…
そんなこと言っている場合じゃないわね。」
私は、山頂に向かい歩き出す。
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