〇〇伝説。

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夜、寒い中私は六地蔵の前にいる。 「さむぅー。早く帰りたい。」 「おまたせぇー!」 やっときた。 大手を振りながら、やってきた草子は、防寒対策を万全だ。 白のニットの帽子にインナーに白のタートルネック、ピンク色のカーディガン、茶色のロングスカートと言うゆるふわ系の格好でやってきた。 メイクもバッチリで、これからデートかよ!って突っ込みたいほどの。 それに対し、私はジャージ上下にドテラメガネと言うファッションなんてどうでも良さげな格好。 少し恥ずかしくなった。 「ちょっ!?ちょっと気合い入りすぎじゃない?」 「ん?… ほら!神隠しって事はさ。 神様に会うんでしょ? なら、それなりの格好しなきゃでしょ?」 あー、それもそう…じゃないよね!! 初詣に行くのと訳が違う。 だが、草子にとって、初詣も神隠しも同じ事なんだろうな。 行動力のある天然ほどタチが悪いものはない。 私は大きくため息をつき、六地蔵を見つめる。 特に変わったところも無いお地蔵様が6体並んでいる。 ここで神隠しが本当にあったのよね。 深く考えれば考えるほど疑問しか浮かばない。 あたりをくまなく見回しても、お地蔵様と地面からひょっこり生えているけつしか見当たらない。 んー。どこもおかしいところは……。 ん?!
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