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門扉を開け、敷地の中へと入り、石レンガで整えられた道を行って豪邸の玄関口に着いた。開けると、メイド……もとい付き人が出迎えてきた。
彼女の名前は『フーリア』さん。種族はエルフ。歳は聞いてない。生まれは精霊の国と呼ばれる場所で、木の実を取っていた時に奴隷商に捕まって奴隷になった。白人のような白い肌と金髪の長髪、緑色の目、そして特徴的なのが尖った耳だ。遺伝子構造どうなってるのか気になる。
服装は最初、奴隷って感じのボッロい布切れを纏っていただけだった。そのまま居てもらうと世間的に悪いので、店で買った古風なメイド服を着てもらっている。
「お帰りなさいませ、ユウキ様」
「ただいま、フーリアさん。掃除は済みました?」
「はい。ユウキ様の部屋以外は全て終わらせてあります」
フーリアさんにはお手伝いさんとして、この家の清掃を任せてもらっている。10部屋以上(キッチン、トイレ×3、浴場×2は含めない)あるこの家の清掃なんて、1日あっても無理がある。仕事が早く、僕が帰ってくる頃にはおおよそ全ての清掃は完了しているのだ。本当に感謝している。
「いつもありがとうございます。今、紅茶とクッキー持ってくるので、休憩しましょう」
「それなら私が……」
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