普通の僕に起こった不思議なこと。

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　台所には、魔法で動く魔道具というものがある。これが家電の代わりになるものだ。動力源が違うだけで、機能はほぼ一緒。レンジや、オーブンだってある。炊飯器はない。
　大皿１枚とカップ２つを棚から取りだし、冷蔵庫から作り置きの袋に入れたクッキーを皿に並べ、紅茶の棚からレモンティーのパックをカップに入れる。湯沸し器でお湯を沸かしてカップに注ぐ。
　トレイに乗せて、テラスへ。

「お待たせしました」
「あ、ありがとうございます。ユウキ様」
「これはただの恩返しです。フーリアさんに感謝される所は一つもないですよ。むしろ僕が感謝すべきです」
「……」

　テラスには丸いテーブルと椅子が４つがあり、太陽の光を遮る屋根のお陰で、ゆったりとしたティータイムが取れるのである。魔法で操作することで、屋根が家に収納され、日向ぼっこも出来る。