遠くへ逝きたい。

18/151
前へ
/151ページ
次へ
中に出されたモノって、腸壁から相手の体に吸収されるんだってさ。いつだったか、彼がネットで見たんだ!とか言ってやたら嬉しそうにしてたんだ。 そのときは「俺のがハニーの体の一部になるんだぜ!」って目を輝かせてて、何気持ち悪いこと言ってんだと思ってたけど、腹壊さなくなったところをみると、あながち嘘でもないのかもしれない。 「ハニー、ちょっと動くぜ」 彼が、俺の膝裏に手を入れる。掴まっててくれ、と囁いた直後、腰を思い切り上下させてきた。 「うあっ! ああっ」 驚いたのと同時に一気に根元まで含まされて目を見開く。 「やっぱりこの方が収まりがいい」 満足そうに言って息を吐く。目がチカチカするくらい突き上げられる。これじゃあいつもと同じだ。 「まぁっ、て、ぇ! やぁっ」 抵抗しようとしても、ほとんど体を固定されたような体勢だから、手足も自由に動かせない。 声で抵抗しようとしても、鼻にかかったみたいな甘ったるい声しか出てこない。 案の定、彼は軽く笑って、さらに深く抉ってきた。 「本当に可愛いなハニー、そんなに気持ちいいのか?」 「気持ち、い、けどぉ」 「けど、は必要ないよな。気持ちいいならそれだけで十分だろ?」 「おれ、するも、ぉ」 「ハニーは十分やってくれたさ、今度は俺の番だ」 こうなってしまうともう俺にはなすすべもなくて、いつもみたいに夢中で体を突き上げられるしかない。 深く押し込まれる力強さは、もう俺の体にはなくてはならない感覚だった。彼が俺の中にいることに安らぎを覚えているのと同じく、俺も彼の熱さが体を突き上げるのが堪らなく心地いい。
/151ページ

最初のコメントを投稿しよう!

646人が本棚に入れています
本棚に追加