1章

3/14
前へ
/88ページ
次へ
ワカバタウンに着いたカナデとミスズ。 「ありがとなリザードン、ボーマンダ。」 と言うとカナデはリザードンとボーマンダのあたりを撫でて、モンスターボールに戻す。 「親父もいないみたいだし、さて、行くか。」 「お義父さんとはまだ?」 とミスズが言うと、 「ああ。奴はどうせヒビキにしか興味無いんだ。俺達の結婚式にも来なかったしな。まあ、とは言ってもヒビキの事は嫌ってないからな?こんな話は辞めよう。」 と言ったカナデは、 「さて、入るか。ミスズ、車椅子に乗るか?」 と続けて言う。 「じゃあ、そうするね。」 と言い、車椅子に乗る。 そしてカナデは電話をかけた。 「あ、ヒビキか?荷物多いから手伝ってくれ。」 電話の相手はヒビキのようだ。 するとすぐに、 「兄さん、義姉さん!お帰り!」 とヒビキが駆け寄ってきた。 そのすぐ後ろにユリカがいた。 「ただいま。母さんはいるか?」 「あ、ユリカちゃん。久しぶりね。」 とカナデとミスズが言う。 「うん、1時間くらい前に帰ってきたよ。」 「お久しぶりです。」 とユリカがペコりとお辞儀をする。 「なら良かった。よし、入るか。」 と言い、ヒビキとユリカに荷物を任せてカナデはミスズの乗った車椅子を押して実家に入った。 「ただいま、母さん。」 「あら、お帰り。ミスズちゃんいらっしゃい。」 「お邪魔します。」 そして少し遅れてヒビキとユリカも入ってきた。 「兄さん、これ全部?」 とヒビキが言うと、 「ああ。そっちに入ってるのは全部土産だ。」 とカナデが言った。 「ありがとう兄さん!」 と言い喜ぶヒビキ。 するとアキナが今度はユリカに 「この白無垢、ヒビキとの結婚式にどうどすえ?」 と気が早くも彼女に衣装あわせをしている。そして、彼女は 「え?あ…//綺麗な白無垢…う、嬉しいですけど、気が早すぎませんか?//」 と言い、それを見ていたヒビキが 「わあ~!先生、綺麗!//僕の花嫁さんかあ、嬉しいなぁ//」 と言っている。 「確かに早すぎるよ。ヒビキはまだ結婚できない歳でしょ。」 とカナデが言う。 「それもそうどす。あ、カナデとミスズちゃん。疲れてはるでしょ?カナデな部屋は掃除しといたから、今夜はそこでゆっくりするどす。」 と言うアキナ。 「それもそうだな。」 と言ったカナデはミスズを車椅子から降ろして、そのままお姫様抱っこして部屋に行った。
/88ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加