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愛し合う時だけ、獅堂は紅峰を『テツ』と呼ぶ。そうではない時につい呼んでしまうと怒られるが、2人きりで裸になって敏感な場所を撫でながら呼んでやると紅峰は喜んでくれる。
「あ・・・あ、獅堂さん・・・」
紅峰の方は終始一貫獅堂を苗字で呼んでいるが、行為中はトーンが違う。甘く上擦る『獅堂さん』は獅堂の大好物だ。
「なんだテツ、もう欲しいのか?」
獅堂は紅峰の耳にそう囁きかけると、持ち歩いているのがバレたらどうしようとビクビクしつつ獅堂には頼れないので常に紅峰が携帯しているゴムとローションを紅峰のカバンから取り出して雄同士が交わる為に使う場所の準備を始めた。
「うん?やけに柔らかいな。昨日俺が電話に出なかったから独りでエッチしたのか?」
「そんなこと・・・」
「しないの?今度俺と同じサイズのオモチャ買ってやろうか?」
「ん・・・そんなの嫌・・・獅堂さんのがいい・・・あっ」
昨夜の流史と違って、自ら求めてくるテツの中に獅堂は熱く硬くなった自身を深く突き入れた。しかしそのまま腰を振り始めようとすると、紅峰の細い指に胸を押された。
「こっちじゃ嫌・・・」
紅峰は獅堂と繋がるのは大好きだが前から攻められるのを嫌う。恥ずかしいのと、後ろの方が深く味わえるからだと言う。たまには別の体位でやらせて欲しいと思うが、それ程深く愛してはいないという負い目もあって強くは言えず、顔が見えないのはかえってありがたいこともあり、獅堂は紅峰の望み通りいつも後ろから突いている。
それに紅峰の尻を見るのは好きだ。白くて丸くて柔らかくて少し大きめで淫乱な尻。その中心に自分が出入りするのをじっと眺めながらよがり声を聞くのも悪くない。
「ああっ・・・そこ・・・そこもっと・・・」
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