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優れた腕前と人望に加えて義父の後ろ盾も得た彼は、若くして開業医となった。
まさに大出世、すべてが順風満帆……と、思われた。
しかしここから門久利の人生は一転、波乱万丈となってしまう。
彼の病院で数年間に渡る横領が発覚。
着服していたのは、病院の会計業務を任されていた男性職員であった。
そして着服した金の使い道が最悪だった。
その男は門久利の妻と不倫関係にあり、着服した大金は二人で豪遊するための資金にしていたのだという。
妻は「不倫に走った原因は、仕事人間の夫が私を満足させなかったからよ!」と逆ギレした。
そして離婚。
さすがに慰謝料は請求されなかったが、門久利からも請求はしなかった。
残念だが気持ちを切り替えて仕事に励もう。
彼は前向きに考えようと努めた。
しかしその後、なぜか優秀なスタッフが次々とやめてしまい、病院は経営困難となるまで追い込まれてしまったのだ。
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