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そう言って、氷動の病室へ行こうとしたアザミに、
「あの……アザミ班長」
再びモグリが、言いづらそうに声をかけた。
アザミは一瞬、緊張した。
「何か問題でも?」
「その……マリネ君も病室に連れて行ってくれませんか?」
察したアザミは苦笑いすると、マリネに注意した。
「おいマリネ!モグリ先生を困らせちゃダメだろう?」
「ボク困らせてなんてないスよ?」
けろっとした顔でマリネが答える。
「すみません、先生。もうちょっとだけ、相手をしてやっててもらえませんか」
「はぁ」
モグリが情けない声を出した。
そんなモグリの肩に、ポンとマリネが手を置いた。
「ん~モグリ先生、元気出してくださいス」
「原因は君だ!」
「あ!そういえばボク、お見舞い用に作った動画集もってきてたっス。先生、待ってる間に一緒に観ようス」
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