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「ゲームショップが閉店される直前まで、捜査員が撮影していた店内の写真、お借りしますね」
「あ……ああ」
大量の写真を手にして、氷動は自分のベッドに戻っていった。
広く感じられるようになった氷動の背中を見送りながら、アザミがポツリと呟いた。
「ワイルドな巨大凶器か……」
カギヤが調査依頼をしようと、マリネのところへやってきた。
「マリネちゃんに幾つか調べてほしいんだけど、いいかな?」
「なんでも言ってくださいス。あいつら丸裸にしてやるっス!」
小悪魔から進化して、魔王のような笑みを浮かべているマリネを見て「絶対、敵にまわさないようにしよう」とカギヤは密かに思った。
「えっと……間取り図が変わっていないか確認するために、出入りしたリフォーム業者がいるか、それと鍵を販売した店、あと防犯装置も……」
アザミは片岡警視長から渡された屋多野組の最新の内部事情と、黒沼派の組員について徹底的に洗い直しているところだった。
「おい、カギヤちょっといいか」
「はい」
マリネに調査依頼内容を伝え終わったカギヤを、アザミが呼び止めた。
そして強面な男たちの顔写真が並んだ資料を手渡す。
「こいつらは黒沼派、つまり屋多野組の中でも黒沼に直接ぶらさがっている舎弟たちだ。見知った顏はあるか?」
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