【19】死闘と愛撫

11/14
前へ
/244ページ
次へ
 あの時も、体の中心が熱くなるのを感じたんだっけな……。 「……氷動」  下着とズボンを脱ぎ捨てたアザミは、下半身は黒い靴下だけという姿になった。  そしてベッドのサイドテーブルに用意していたローションを手に取ると、指に(まと)わりつかせる。  アザミの右手が濃い繁みを下りていき、双丘の合間に太めの中指を押し当てると、そこに潜んでいた(ひだ)が物欲しげにひくつき始めた。  つぷぅっ……  中指の第一関節までを(うごめ)く熱い肉の中にゆっくりと飲みこませていくと、 「……ふうっ……んっ」  と、思わず甘い吐息が零れ落ちる。    クプッ……ヌチュッ……クチュッ……  二本に増やされた指をゆるやかに抽挿させるたび、いやらしく濡れた音とベッドの軋む音が混ざり合い耳を犯した。  アザミの全身がじんわり汗ばんでくる。  氷動にされているのだとイメージしながら奥まで指を進めていき、かき混ぜるように動きを変えると、たまらずアザミは左手でシーツを強く握り腰を浮かせた。
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1489人が本棚に入れています
本棚に追加