【03】アザミ班長

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「アザミ班長と公私に渡って付き合う必要は、全くないのだからな?今後任務をする際、必要があると思った時だけアイツを利用すればいい」 「……片岡部長。一つ質問してもよろしいでしょうか?」 「構わんぞ。なんだね?」 「今までにアザミ班長と初顔合わせした新人たちは、全員、今日の自分と同じような歓迎を受けているのでしょうか?」 「ん?ああ、アイツの洗礼は、すべての班員が受けている」  あの訳の分からない現象を体験したのは、自分だけじゃなかったのか。  氷動は少しだけ心が軽くなった。 「だが……」 「?」 「……吐いた奴は、初めてだ」  地味に追加された片岡の言葉に、氷動がショックを受ける。  つまりアザミ班に入る時点で他の班員たちに比べると、自分が一番「弱い」ということか。  鍛え抜いた警官としての技術や体力には、少なからず自信があった。  自分が精神的に弱い人間とも思ってはいない。  それなのに、まさか班員の中で一番酷い反応をしてしまうとは……。
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