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「ったく、相変わらずマセたエロガキだぜ」
「ん~また子供扱いする~!ボクもう二十歳なんスよ?」
その声からマリネの子供っぽいふくれっ面が余裕で想像出来てしまい、アザミは思わず笑ってしまった。
「今度、人気のケーキでもおごってやんよ。寝るとこ邪魔して悪かったな」
「え?班長ちょっと待つス!ボク、目が完全に覚め……」
「んじゃ、おやすみぃ」
ケータイの向こうでマリネが騒いでいたが、アザミは電源をオフにしてベッドに倒れ込んだ。
100%の成功というものはあり得ない。
だが、失敗は許されない。
片岡はアザミに、黒沼の今後の行動に関わる情報を聞き出すように依頼した。
その後すぐにアザミは黒沼を追跡しながら、自ら計画を立てて実行したのだ。
任務完了までに、二日かからなかった。
「そういや、あの新人のボーヤ。氷動っつったっけなぁ……一緒に動けるのが楽しみだぜ……」
アザミといえどもさすがに疲れたのか、そのまま寝息をたて始める。
一つの任務を成功させた自分へのご褒美として、アザミは目覚まし用のアラームをセットせずに眠ったのであった。
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