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氷動とカギヤもケンジたちと同様に、すぐこの場から逃げなければならない。
しかしカギヤから行動を起こす気配は感じられなかった。
ケンジから氷動をかばった時に、銃把で殴りつけられたダメージがトドメとなり気を失ってしまったようだ。
氷動も腹部を拳銃で撃たれ、意識が朦朧としていた。
もしも警察病院にかつぎ込まれたら、秘密保持のために「96」に口を封じられるのだろうか。
せめてカギヤさんだけでも助けられたら良かったのに、自分には「96」でやっていくだけの実力がなかったんだ。
アザミ班長と初めて会った時の失態で、分かっていたはずなのに……
…………
……
「やっぱりな」
ゲームショップの裏手で倒れている二人を見つけたアザミが呟いた時、すでに氷動の意識もなかった。
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