【10】ラブホテル組

2/11
前へ
/244ページ
次へ
「そうだ!もう班長は、新人の氷動くんに会ったんスよね?」  マリネが興味津々と言った感じで、アザミの胸に上半身を乗せて顏を近づける。 「おう」 「どんな子スか?」  するとアザミが楽し気に答えた。 「年齢はオメェより上の25だ。身長は180越え、筋肉も相当引き締まっていそうだな。そしてなにより、信じられねぇほどのクールビューティーなんだ」 「ん~早く会いたいな~!ボク、班長みたいなタイプ大好きだけど、美形にも弱いんスよ~」  と、興奮したようにベッドを揺らす。 「ただ、俺は初対面で嫌われちまったみてぇなんだよ」  「それは気の毒スね」 「だから、オメェも確実に嫌われると思うぜ?」 「ん~同類みたいに言わないでくださいス!」 「同類どころか、オメェの方がひでぇだろ!エロガキ!」  シモネタ界の底辺で、どんぐりの背比べが始まった。 「ガキって!もうボクは二十歳ス!なんなら大人の本気、見せてもいいスよ?」  アザミは、ギョッとした。 「待て!今は休憩っつってるだろ!オメェ班長の命令を」 「ん~ベッドの上では、階級は関係ねぇス!」
/244ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1484人が本棚に入れています
本棚に追加