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「このアプリをスマホに入れておくと『スーパー大食いちゃん』の現在の状態を、確認することが出来るス」
マリネが説明しながら、画面に表示されている可愛らしい子ブタのアイコンに触れる。
「ん~空っぽの状態でカギヤさんに渡したんスけど、現在は半分以上使用中のようスね」
画面にはグラフと数字を使用したデータが、分かりやすく表示されていた。
「最後に使用した時刻をみても、もう目的のデータと思われるコピーは済ませてるんじゃないスかね」
「カギヤと新人氷動のコンビも、やるじゃねぇか」
アザミが嬉しそうに、ニタリと笑った。
「そしてデータ画面から地図モードに切り替えると『スーパー大食いちゃん』の現在地を別の場所からでも確認することが出来るス。うっかり紛失した時なんかに便利スよ」
マリネが地図を表示させると、地図上で丸い点が一つオレンジ色に光っている。
「光が赤色だと、その『スーパー大食いちゃん』にはデータを入れられる空き容量が、ほぼないという意味ス。ちなみにデータがまだ少ししか入っていない時は緑色に光ってるス」
「オメェこういう技術だけは、本当にすげぇよなぁ」
アザミが感心しながらマリネの頭をクシャクシャとなでると、子供のような満面の笑みになった。
しかし発言内容は現実的であった。
「これ、特許とって売りたいんスけど、班長からもオヤジさんに掛け合ってくれないスか?」
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