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「あ、班長、運転お願いしていいスか?」
どうやらマリネのスマホのバッテリー残量がピンチらしい。
「おう、後ろに乗れ」
と、親指を立ててマリネに向かって後部ドアを指した。
ラブホテルの駐車場にとめていたマリネの可愛らしい小型車の運転席に、アザミが座席を下げて乗り込む。
後部座席に座ったマリネが助手席にかけられたシートカバーのファスナーを開くと、新幹線の座席の背面に付属されているテーブルのようなものが収納されていた。
しかし手前に倒すとテーブルではなくキーボードで、それが隠していた部分には画面が取り付けられている。
デスクトップ型のパソコンになっているのだ。
マリネは「スーパー大食いちゃん」に動きがあるかどうか、そしてゲームショップ一帯の建物の配置、道路情報などを細かく調べ上げて、到着するまで口頭でアザミに逐一報告をする任務に徹した。
車がコインパーキングに到着した。
敷地全体が視界に入る道路に車を一旦停車させる。
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