21.[番外編 リ、リアリィ?~really?~]風邪と共に去りぬ

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「絶対にか?」 「はい、絶対です」 『ふーむ』と唸っていたドラゴンは、 突然、反対側の襖を豪快に開けた。 う、ええええっ?! なぜかそこには先程の男衆が 厳かな表情で正座をして並んでおり。 その中央に座っていたタンバたんが、 周囲を一瞥してこう問い掛けた。 「皆んな、これで認めてくれるな?!」 それに対して、 男衆が声を揃えて返事する。 「黒木萌々香、合格!」 きゃはっ、受かっちゃった! …って、何に?? 状況が掴めずオロオロしていると、 微笑みながらタンバたんが口を開く。 「親父は?」 「ああ、文句無い。認めよう」 すくっと立ち上がったタンバたんは、 こちらに向かって歩いてくる。 それから私をお姫様抱っこすると、 そのまま歩き出した。 「やっと第一関門クリアだな。 萌々香、ビックリしただろう? ごめんな何も教えてやれなくて」 「えっと、もしかして私、試されたの? というか、ドラゴン父さんとタンバたん、 グルだったってこと??」 「ごめん、全部いまから説明するよ」 それから語られたのは、 驚きの内容だった。
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