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3日ずっと考え続けて、導き出した答えはやはりひとつだった。
アラルは部屋の片隅に置いてある、長年身につけてきた騎士の鎧に触れる。長くその身を守ってきた鎧は、多くの細かい傷はあったが、日々の手入れにより光沢を失ってはいない。この鎧を置いて、どこへ向かえばいいのか。まだ明確な答えは出ないが、心は決まっている。
机の引き出しから羊皮紙を取り出すと、アラルは椅子に座り筆を滑らせる。
それを書き終えた時、宿舎の部屋の扉を力強く叩く音に顔を上げたアラルは、返事を返す間も無く荒々しく開いた扉に赤く燃える炎を見た。
「アラル殿、話がある」
子はないが、息子がいればきっとこんな感じなのだろうかと、いつも思ってきたベールの姿は、その時決して息子のような姿ではなかった。
それは恋敵を前に決闘を申し込む、自分と同等の男性の姿だった。
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