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「守人さん……もっと、永新さんに……怒ってください……」
志摩が泣いている。
この気弱な志摩は、しかし、俺を護り続けていた。
「永新、志摩を泣かすなよ……」
しかし、黒川も近寄ってくると、俺の頬にキスをして、更に唇にもキスをしていた。
俺は、志摩に握られていて、避けられなかったのだ。
それなのに、志摩の手が真っ赤になると、更に握り込んでくる。
「志摩、ストップ!骨が折れる!」
俺の悲鳴も虚しく、ボキっと鈍い音がしていた。
「……鎖骨、折れた……」
幾度も志摩に骨を折られている。
「ご、ごめんなさい!守人さん!」
そこで、志摩が慌てて手を放したので、俺は床に着地した。
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