第九章 ふるさとを思う

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「もしかして、誰かの護衛をしていましたか」  当主候補の護衛をしていて、消えてしまったのではないのか。  黒川は、冷めた目で俺を見ていた。 「上月、どうして……自分の身も守れていないのに、他にちょっかいを出すかな……」  そこで、翔琉が下から声を掛けてきた。 「ご飯がありますよ。降りてきてください」  屋根の上に居たので、ついでに結界を強化しておく。 そして、飯につられて、五階の玄関に入った。  部屋に入ると、銀二が巨大な釜でご飯を用意していた。 何人前が必要だと思っているのであろうか。 しかも、志摩の茶碗は巨大で、幾つも用意されている。 志摩が、器事食べてしまうというのを、よく知っている。
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