第九章 ふるさとを思う

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 席に着くと、黒川にどかされてしまった。 「上座はあっち」  でも俺は、この巨大な釜の近くにいたい。 席を動かしていると、銀二に睨まれてしまった。 「せっかく来たのですから、光二さんの具合も確認させてくださいね」  光二は完治していると思うが、闇は補充しておいたほうがいい。  翔琉は俺の横に座ると、嬉しそうにご飯を食べていた。 「それで、仙人はどうだった」 「助言をいただきましたよ。俺が光二を守らなくてはいけないと分かりました」  光二は、綺麗な輝夜姫であった。 頭が良くて優しい姫で、誰かが守らなくては攫われてしまう。
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