第九章 ふるさとを思う

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 そこで、どこから来たのか、八重樫が勝手に入って来ると飯を食べていた。 「……八重樫、どこから来たの?」 「寄生というのも色々あって、人の中には菌がいるよね。 人は菌が無ければ生きていけない。それを共生と呼ぶ」  八重樫は、実家に呼ばれて来たのだが、俺がここに居ると聞いて尋ねて来たらしい。 八重樫がいるので、小田桐がいるのかと思ったが、朝比奈が同行していた。 朝比奈は、学校の先生で、女性的な綺麗な姿をしていた。 「各家の当主は、闇とのリンクを持っていて、しかし×ではない。 闇を吸収できないからこそ、リンクを持てる」  守人様と同時期に生まれた者は、光には影といった具合に、 闇とのリンクを強く持っている者が生まれてくる。 だから、守人様と同世代に当主が生まれてくる。
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