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家のなかにいると息苦しさを感じる。母親は悠斗に、変に気を使っている。夕食の時間がずれると就寝時刻も狂うから、と毎日同じ時間にご飯を用意してくれるし、家事は一切手伝わないで良いと言う。悠斗が病気だと診断される前は、学校の成績や家での態度に口うるさく干渉してきたのに、今では家のなかが凪のように静かだ。料理の一件があってから、リビングのテレビは無用の長物と化している。悠斗の感情が乱れない様に、細心の注意を払ってくれている。
食事を終えたあと、悠斗は寮のパンフレットを丸めて掴み、自分の部屋に戻った。
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