先輩と、初めての R-18

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先輩と、初めての R-18

 新しい木とニスの匂いがするベッドに、体を横たわらせられる。暖房をつけたばかりの部屋はまだ空気が冷たかった。桜井が悠斗のカーディガンを脱がせていく。 「先輩、一応言っておくけど、俺、男だから」 「知ってるよ。いまさら何言ってんの」  桜井が呆れた顔をして、キスをしてくる。悠斗は戸惑わずに、口を開いた。桜井の舌を、口のなかで受け止める。悠斗の頬は、桜井の両の手によって、しっかりと抑え込まれた。寸分の隙間も許さないというように、悠斗の唇に、桜井が唇が密着してくる。お互いの口内では、舌が絡んで、ほぐれて、また絡んで、を繰り返す。歯茎の裏側を、舌の側面をチロチロと舐められ、悠斗は肩を揺らした。こんなに深いキスは初めてだった。なかなか唇を離してもらえず、口のなかに溜まった唾液を、悠斗は嚥下した。甘いはずがないのに、甘く感じだ。飲み込みきれない分が、口の端を垂れていく。その感触さえも、気持ちが良かった。 「せん、ぱい」  悠斗は自分から、先の行為を促した。我慢がきかなかった。  いつの間にかカーディガンもその下のネルシャツも脱がされている。 「着込みすぎ」  唇を離して、桜井が少し焦った声を出した。     
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