12月31日 二時ぐらい 和真視点

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 欠伸混じりの声が、可愛い。  尚人が目を開けた。黒目勝ちの大きな目なのだが、瞼が奥二重のせいか、派手な印象を受けない。静かな湖面のようだ。  和真は、吸い寄せられるように、尚人の薄い瞼に唇を寄せた。そのあと、高くはないけど形の良い鼻、風呂上りで蒸気した頬、そしてピンク色になった柔らかい唇に軽くキスをする。 「和真、眠い」 「そうだな、もう寝よ」  セックスのし過ぎで、ふたりともヘトヘトだった。
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