12月30日 桜井視点 R-18

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 悠斗の半ば勃起したものを、空いたほうの手でゆっくりと扱く。すると、すぐにそれは硬度を増して震えた。先端を指でくすぐると、先走りの雫が漏れた。いつもより反応が良い。 「早いな」  つい呟くと、悠斗が不貞腐れたように口を尖らせた。 「先輩不足だったから」 「自分ですればいいじゃん」 「俺、オナニーするときはふつうに女の子のこと考えるけど、いいの?」 「――それはダメ」  女の体を思い浮かべて自慰する悠斗を想像してしまい、危うく自分のものが萎えそうになった。 「嘘だよ。先輩と付き合ってからは、女の子のことなんて考えてないから」  真人の首に腕をまわして、悠斗がじっと見つめてくる。その言葉に嘘はないと感じた。 悠斗の双眸は、雄弁に物語る。真人に対する思慕、信頼、甘え――そして、見過ごしてしまいそうなほど微かな、うしろめたさ。 「先輩」  鼻にかかった、気持ちよさそうな悠斗の声。 「先輩」と呼ばれるたびに、中学のころの、忠犬のような悠斗の姿が目に浮かび、胸のあたりがくすぐったくなる。だが、若干の違和感も覚えるのだ。真人にとって、「先輩」という呼び名は、「中学時代」を思い出させるキーワードだった。良くも悪くも。 「真人って呼べよ、いい加減」  もうとっくに、先輩後輩の関係は終わっている。 「先輩、がいいよ」 「なんで」 「だって先輩は先輩だし……」     
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