第3章 親になっても愛し合いたい

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夏鈴はどんな相手でも変わらないゆったりとした微笑みで、校長先生とニコニコと見つめ合った。 「改めてこうして話すのは初めてだね。 そうしたくてもなかなか機会って作れるものじゃないんだなって、ずっと引っかかってたんだよ」 「そうですね。私も機会があればってずっと思ってはいたんです。主人が教師になっていなかったら、今日という日は無かったなんだなって思うと運命感じちゃいます」 2人とも不思議なオーラ前回で微笑み合っていた。 「ところで、いきなり本題だけど。東海林君が職業選択で迷っている様子なんですが、夏鈴ちゃんは知っているのかな?」 「はい・・・。そんな様子は昨年から感じてはいました。我が家に新しい家族が増えたのも転機の一端じゃないかなって思います。ただ、主人はとても男らしい人なので、家族を養おうという気持ちがとても強くて、時期や準備についてはこれから考えていくのかなって気がしています」 俺は驚き過ぎて言葉もでなかった。夏鈴が・・・そこまで、俺のことを理解していたなんて・・・。そんな俺を2人は同時に見てきた。 「驚いてるねぇ」 「うふふ・・・」 「なんで、俺がまだ言葉にさえしたことがない気持ちまで知ってるの?」 「今更だよね?」 「ふふ、晴馬にはない感覚ですもの。不思議な気持ちになって当然です」 「君の奥さん、やっぱりすごいね~。良い嫁さん貰ったんじゃないかなぁ?」と、校長先生は愉快そうに笑った。
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