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「・・・はるま?」
夏鈴が目覚めた。
俺を見上げながら聖母の微笑みを向けて言った。
「良かったね・・・やっと、会えたね」
「・・・うん。 ・・・お前はだいじょうぶなのか?」
「私は、大丈夫だよ。ちょっと・・・疲れたけど」
夏鈴は起き上がって俺に身体をピタリと寄せてきた。
「疲れたけど、晴馬と・・・愛し合いたい。今すごく、晴馬と繋がりたい」
愛してる。
夏鈴の熱い心が俺の心に流れ込んでくるような感覚がした。
たっぷりと愛し合いたくて、俺はカバンからコンドームの箱を取り出した。
妊娠期間中のお預けは寂しくて、しばらくはまた夏鈴と毎晩抱き合いたい俺は妊娠を望んでいない。前はどんどん子種を仕込むのに必死だったけど、今は反対に意識が向いている。
妊娠させたくない。俺の女でいて欲しい、と・・・。
自分勝手な俺は健在だな、と思ったが、これから転職するんだからそれで良いんだ。
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