第3章 親になっても愛し合いたい

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満足した俺達はまたシャワーに一緒の入ってから身支度をしてチェックアウトした。 夜景を見ながらレストランで遅い夕食を食べてから帰宅すると、双子の両親になりきって幸せそうな姉貴夫婦が布団を並べて四人川の字で寝ていた。 俺達は彼らをそのままにして、久しぶりに二階の寝室に行って抱き合って眠った。 朝。 光の中で目覚めると、夏鈴はもう動き出していた。 珈琲の香に誘われて一階に降りていくと、リビングでは姉貴夫婦が子供達を一人ずつ抱っこして、夏鈴が対面キッチン越しに料理を作っていた。 幸せな構図だった。 実家があった場所が、実家のように機能している風景だ。 俺は東海林家を引き継いで、今こうしてここにいる。 大事な家族が集まって、笑い合う時間と空間がここにある。 幸せ過ぎて涙が出そうになったから、気合で涙をひっこめた。
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