第3章 親になっても愛し合いたい

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「そうだ、俺。来春に教師辞めて独立起業することにしたから」 どうせいつか言わなくちゃいけないんだから、今言ってもいいや。 そういう思いつきのような気持ちで口から飛び出した。 そして、自分でも驚いた。 俺、もう独立起業を決心しているってこと・・・。 「そっかぁ。 おめでとう!よくぞ決意した、我が弟よ!! あんたにサラリーマンとか公務員とか、向いてないって前々からわかってたわよ! ようやく一人立ちすんだね!! で? この家作って自信ついたんでしょ? 建築関係なんでしょ?」 べらべらと朝っぱらからよく喋る姉だ。 父さんには何も言わなかったっていうのは、思春期のせいだったんだろうか。 昔に比べたら、こんなに良く喋る人じゃなかったのに・・・。トシさんの影響か? 「晴馬は家作りとか似合うもんなぁ」と、のんびりした口調でトシさんもコメント。
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