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「ただいま」  わたしは小さく言って、案内された席に座る。 「ランチメニューください。あと、ブールってありますか?」  お気に入りのあの店は、今も変わらずわたしを迎えてくれる。  温かい雰囲気が、優しい店員さんが、美味しい料理が、心を癒してくれる。  来たのはたった一回だけれど、好きになるには充分な時間。それほどまでに、愛のあるお店。 「いただきます」  やがて運ばれてきたランチメニューを前に、今度は笑顔で言ってみる。  ふと顔を上げれば、そこには待っていた顔。  ちょっとびっくりするけれど、やっぱり同じように相席をする。
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