ラブロマンス。

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男性客は、驚いた表現をしていた。 いつもなら、座れていた席が 急に座れなくなったからだ。 「どうにかなりませんか?」 「すみません。あそこの彼女と同じ席で お願いします」 そう言ってあの女性客の居る席に 案内をした。 いつもの席には、 私が頼んでおいた向かい側に住んでいる 友人の田中さんに座ってもらった。 男性客は、案内をされたのが 気になる女性客だったので驚いていた。 もちろん彼女も……。 「すみません。相席になっても よろしいですか?」 私が女性客に尋ねると女性客は、 慌てたように読みかけの本を閉じた。 「は、はい。どうぞ」 女性客は、恥ずかしそうに頬を染めていたが 快く引き受けてくれた。
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