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荒巻先生が、ジャージに着替え、体育館へと向かっていた。
そんな荒巻先生を呼ぶ声がする。
数珠子「荒巻先生! 荒巻先生!! 」
荒巻「え・・・」
荒巻先生の前に数珠子が現れた。
数珠子「荒巻先生!! ハァハァハァハァ・・・」
荒巻「なんや、藤宮さん」
数珠子「ハァハァ・・・荒巻先生・・・珠算部を・・・ハァハァ・・・復活させたいんで
すけど・・・ハァハァ・・・」
荒巻「何言うてんねんいきなり! 」
数珠子「どうしたら復活できますか? 」
荒巻「復活って・・・あんた本気で言ってんのか! 」
数珠子「はい! 」
荒巻「はい!・・・じゃねーよ! 」
数珠子「ダメですか? 」
荒巻「ダ・・・ダメじゃないけど、他はだれがいるんや? 」
数珠子「今のところ、私だけです」
荒巻「それじゃアカン! 」
数珠子「え――! 」
荒巻「最低でも、部にするには4人はいないとダメやで! 」
数珠子「4人! そんなにですか? 」
荒巻「そうや! 大会に出るには5人必要やし・・・」
数珠子「集めたらいいですか? 」
荒巻「それと、顧問の先生がおらへんとアカン」
数珠子「顧問の先生はいるじゃないですか! 」
荒巻「え・・・」
そう言って、荒巻先生は回りを見渡し、気づいた。
荒巻「私! 」
数珠子「はい! 」
荒巻「はい!・・・じゃね―よ! 」
数珠子「え―、だって珠算部の顧問でしたよね」
荒巻「そうやけど、今はソフトテニス部の顧問やねん」
数珠子「でも兼任で! 」
荒巻「いやや! 」
数珠子「なんで! 」
荒巻「なんでも! 」
数珠子「ガビ―ン! 」
荒巻「わかったらあきらめ! 無理やから! 」
数珠子「いやです! 」
荒巻「いやです!・・・じゃね―よ! 」
数珠子「荒巻先生! 」
荒巻「私は無理やから! 」
数珠子「じゃあどうしたらいいんですか? 私は珠算部を復活させたいんです! 」
荒巻「うん―――もう!! だったら、部員を4人集めて、顧問先生をつけたらええんち
ゃう! そしたら、部の発足の申請がだせるから」
数珠子「本当ですか! 分かりました! 」
そう言って、数珠子は走って行った。
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