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家に帰ってきた数珠子は、まひるの部屋で何か書いている。
まひる「何書いてんねん? 」
数珠子「ジャーン! 珠算部募集のポスターや― 」
そこには、黒く塗られて四角い物を持つ、髪の毛が飛び散った、針金人間が書かれていて、上には、『フラッシュ暗算やろうぜ! 集まれ珠算部!』と書かれている。
まひる「なんやこれ! 」
数珠子「何って、珠算部募集のポスターだよ」
まひる「そこちゃうわ! 下手くそすぎやろう! 」
数珠子「いいじゃん! 一生懸命書いたんだから! 」
まひる「それで募集しようとしてんのか? 」
数珠子「うん! 」
まひる「やめとけやめとけ! 恥かくで! 」
数珠子「うるさいなぁ! しょうがないじゃん! 」
まひる「しょうがなくないわ! 」
数珠子「・・・・ねえ― 」
数珠子は何かを企んだ顔しながら話した。
まひる「なんや? 」
数珠子「まひるって、絵うまかったよねえ・・・」
まひる「だからなんや?・・・・」
数珠子「書いて!! ねえ・・・・ねえ―――! 」
まひる「断る! 」
数珠子「いいじゃん! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「いいじゃん! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「いいじゃん! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「いいじゃん! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「いいじゃん! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「ううううううう・・・書いて! 」
まひる「いやや! 」
数珠子「ガルル!! 」
まひる「いやなんもんは、いややねん! 」
数珠子「もういい! あの時の事、おばさんにばらすから! 」
まひる「なんやあの時の事って・・・」
数珠子「おばさん、キャンプ行ったときにね、まひるが・・・」
まひる「それか! やめろ!!! わかったわかったから!! 」
まひるは、出口の扉の前に立って、数珠子を止めた。
数珠子「じゃあ書いて! 」
まひる「分かったわ! 」
そう言って、書き始めた。
まひる「なんで私が書かんといかんねん・・・」
数珠子「いえ――い! 」
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