第1部 珠算部結成編 廃部!ガビ―ン!まめだすべぇ!

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数珠子は、下履きに履き替え、帰ろうとしていた。 隣には従姉の開田まひるがいる。 数珠子は、現在まひるの家に住んでいる。 数珠子「教えてよ!! 」 まひる「知らんがなあ! そんな事、知ってるもんだと思うやろう」 数珠子「ま―そうだけど・・・・あ―――どうしようもう!! 」 まひる「フラッシュ暗算やりたいなら、小田商業に転校したらええんちゃう。それか、他     の部に入るか・・・うち、めっちゃ気になってる部があるねんけど・・・」 数珠子「あ――!」 数珠子は、まひるの話を切るかのように、何かをみつけて走って行った。 まひる「なんやねん! いきなり」 数珠子が走る先には、校門で掃除をしている女の子がいた。 数珠子「君、小田南中学の佐原梨差子(りさこ)さんだよね!! 」 梨差子「そうやけど・・・なんで川口中町中学の藤宮さんがおるんや? 」 そこに、まひるが追い付いてきた。 まひる「なんでいきなり走り出すねん」 数珠子「佐原さんも気づかなかったんだねえ。珠算部が廃部になってたこと」 梨差子「気づいてたで! 」 数珠子「うそ! 」 まひる「あんたぐらいやろう、気づかへんの」 まひるはするどいツッコミを入れる。数珠子「じゃあなんで? 」 梨差子「珠算を辞める為やで」 数珠子「なんじゃそりゃ! 」 まひる「あんたや! なんじゃそりゃは」 またも、まひるはするどいツッコミを入れる。 梨差子「藤宮さんもどうしてこの学校に? 」 数珠子「私は・・・親の仕事の関係で・・・・」 まひる「うそつけや! 」 今のは指摘である。 梨差子「とにかく、もう珠算とは離れる為にこの学校に来たんや」 数珠子「うそ! 勿体ないよあれだけの力があるのに」 梨差子「私に勝った人に言われとうないわ! 」 数珠子「ねえ! 一緒に珠算部を復活させへん。私と佐原さんなら全国にも行けるし」 梨差子「断る! 」 数珠子「なんで? 」 梨差子「私は、珠算が嫌いなんや! 」 数珠子「え・・・」 梨差子「そういう事やから。じゃあ! 」 そう言って、梨差子は去っていった。
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