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ミナトが起き上がってミネラルウォーターを取りに行ってくれた。
「あり、がと。」
口にすると冷たい液体が喉を潤して、心地よかった。
「・・・身体、大丈夫?」
あんまり心配そうに見下ろすもんだから、つい笑ってしまった。
「はは、・・・なんかミナト、心配しすぎ。」
「!!・・・や、だって、」
「俺は大丈夫。ミナトと同じ男だし?ちょっとやそっとじゃ壊れない。
ミナトが俺を怖がらせたくないって言ってたけど、俺はミナトに色んな事を我慢してほしくないから。」
「・・・・・・・・・うん。」
「もちろん、遠慮もしないでほしいんだ、どんな事でも。この先ずっと。」
今はミナトが俺を好きだと言ってくれて、それでいいかもしれない。
五年先、十年先の保証なんてない。
気持ちを縛る事なんて出来ないから。
だから、もしもこの先、女性と一緒になりたいと言われたら、それは仕方ないことだ。
早坂さんが隣にいた時に、嫉妬と、純粋に自然にお似合いだなって思った。
だから俺に遠慮することは優しさじゃない。
「・・・わかったよ。でも、リン。
リンも俺にそうやって何かを遠回しに伝えようとしてる。
それを俺はまだ聞いてないよ。」
・・・やっぱミナトは人の行動とか言動をよく覚えてる。
「・・・俺はただ、その、今ミナトが望んでくれるなら一緒に居たいと思うよ。
ただ、男同士だと結婚もできない。勿論子供も。
その、早坂さんと、ミナトはお似合いだと思うし、彼女もミナトに好意があるように見えたから。
彼女に限らず、例えばこの先一緒に居たい女性が居れば俺は」
「リン、ちょっと待って!・・・え、マジで色々待って。・・・・・・・・・。」
ミナトが明らかに困惑していて、
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・リンさぁ、ホント一人で悩む前に俺に言ってよ・・・。」
はぁ~っと盛大な溜息をついたけど、ミナトの顔はどこかスッキリしていた。
「・・・も~、リンはホントにネガティブ思考すぎ。
早坂には口止めされてたけど、アイツぜんっっっっぜん恋愛には興味ねぇぞ。
というよりは自分の恋愛に興味がない。」
「え、」
言ってる意味が分からない。
自分の恋愛に興味無い人いるのか?
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