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「しないよ。」
真っ直ぐに俺の目を見て伝えてくれる。
俺もちゃんと伝えなきゃいけない。
「・・・俺も、ミナトの隣がいい。
この先、何があっても、隣にいるのはミナトがいい。
俺はミナトから奪ってしまうモノも沢山あると思う。一緒にいるのに綺麗事だけじゃ難しいこともあると思う。
それでも、俺は何度だってミナトを選びたい。」
俺の気持ちが少しでも伝わるように。
「・・・・・も~、リン。
それ、嬉しすぎ。」
顔を伏せてしまったミナトの顔からポタポタと雫が落ちる。
「・・・ねぇ、リン。
俺達結婚は出来ないし、法律上家族になるのも難しいけど。
でも一緒にご飯食べて寝て、毎日話して、休みは何処かへ出かけて。くだらない事を二人で笑って。
恋人よりもっと近い、人生のパートナーになって欲しいんだ。
直ぐにとは言わないけど一緒に住みたい。
リンはどう思う?」
ミナトがそんなことまで考えていてくれたことに、少し驚いた。
けど・・・。
「・・・すごく、嬉しい。」
なんだか、ミナトにつられたようで俺の眼にも涙がじんわり浮かぶ。
まだ付き合い始めて間もないし、これからいっぱいケンカだってする。
長く付き合うようになると気持ちもアップダウンはあるだろう。
でもさ、きっと俺達なら大丈夫。
二人で抱き合って、そのまま朝まで眠った。
ミナトの体温は凄く心地よくて、
幸せってきっと、今みたいな気持ちなんだろうなって思った。
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